「コンボルト型屋外貯蔵タンク」の概要

コンボルト型屋外貯蔵タンクは、鋼製タンクを非金属シートで被覆した二重構造とし、更にその外側を厚さ15cm以上の鉄筋コンクリートで保護しました。耐火機能を備え、且つ外部からの衝撃にも大変すぐれているタンクです。

「コンボルト型屋外貯蔵タンク」の特徴

コンボルト型屋外貯蔵タンクは、鋼製タンクを非金属シートで被覆した二重構造とし、更に その外側を15cm以上の鉄筋コンクリートで保護した、耐火機能を備え、且つ外部からの衝撃にも大変すぐれているタンクです。 また、漏油検知システムが組み込まれており、安心して利用できます。

「コンボルト型地上タンク」の特徴
  • 1.工場で完成品となり届けられるので、据付が簡単。(→設置コストの削減、工期の短縮)
  • 2.コンクリートで被覆されており、外部の耐食性に優れ、保守が簡単。(→保守費用の削減)
    ※コンクリート全外面をエポキシ樹脂系塗料でコーティング後、更に耐候性の優れたポリウレタン樹脂系塗料仕上げ。
  • 3.厚さ15㎝の鉄筋コンクリートで保護され、火災・台風・地震・洪水のほか車両衝突、弾丸抵抗等、外部衝撃にも強い。
  • 4.開口部をタンク上部に設置し、油流出の可能性を排除し、更に、環境問題に対応した二重の漏れ防止構造。
  • 5.用途、敷地に応じた、各種サイズ取り揃え。
  • 6.米国安全規格(Underwriters Laboratories=UL)第2085番(「二重殻構造により保護された地上設置式燃料タンク」)の認定を受けた、最も信頼できるタンク。

従来型との比較

従来型との比較
利便性

・運用開始後の設置位置変更時のタンク移動が容易
(所轄消防の許可が必要になります)

工 期

・基礎架台が一体型の為、工期が短縮
(現場工事が少なく自然現象の影響も少ない)

コスト

・防油堤の設置工事費の削減

・外部腐食環境から遮断され、塗装費が低減

安全性・
環境

・耐火性に優れている

・対衝撃性に優れている

・環境にやさしい(二重構造による徹底した油流出防止)

・防油堤一体型の為、雨水の排水管理が不要である

タンクのLCC(ライフサイクルコスト)評価

製造工程

工場全景

工場全景

コンボルト型地上タンクを製造する工場内には、73.5m×20mの工場に35トンの天井クレーンが2基設置され、製缶 工程からコンクリート打設を一貫して作業が進められる十分なスペースとなっています。

タンクの受注を受けてお客様のもとに出荷するまでは、以下の工程となっています。

1. 受注

1. 受注

タンク屋根部の各ノズル位置やサイズ等は、自家発電機やボイラー、船舶給油取扱所等の燃料貯蔵タンクとして、標準的な仕様で設計されていますが、お客様のご要望により、タンク設置場所の条件や自家発電気等との接続配管に適した配置に設計、製作が可能です。

2. 製缶工程

2. 製缶工程

お客様との打合せで決定した設計図に基づき、弊社の熟練溶接工により、鋼製タンクの補強版、側板、屋根板等が組み立てられ、最後に屋根部への各ノズルが取り付けられます。そして、非破壊検査員による溶接線検査や気密試験を行います。

3. 水張検査(消防立会)

3. 水張検査(消防立会)

製缶工程で組み立てられた内部鋼製タンクは、消防法の基準に基づき、完成検査前検査として所轄の消防本部に申請し、タンクを満水状態にして、溶接線の漏れ検査・鋼製タンクの寸法測定・鉄板の板厚測定・図面やミルシートの立会検査を受けます。

4. 梱包工程(その1)

4. 梱包工程(その1)

内部鋼製タンクの品質を十分に確認した後、タンク全面にポリスチレンフォーム(発泡スチロール)を貼り付けます。ポリスチレンフォームは保温・断熱性に優れており、従来型の鋼製タンクには見られない近隣火災の輻射熱の影響を受けにくい機能を果たします。

5. 梱包工程(その2)

5. 梱包工程(その2)

発泡スチロールで覆ったタンクを石油類に強い高密度ポリエチレンシートで下から包み込みます。このポリエチレンシートは長い年月の供用期間中に、万が一、鋼製タンクが腐食で貫通した場合でも内部の危険物がタンク外部への流出を防止する大変重要な役割を果たしています。

6. 受注

6. コンクリート打設

タンクは鋼製の型枠内にセットされ、継ぎ目無しで生コンを打設します。このように厚さ15cmの鉄筋コンクリートで保護されているので、従来型のタンクに比べて、塩害による腐食や外部からの衝撃、又、近隣火災時における輻射熱からの断熱性は格段に優れています。

7. 真空試験

7. 真空試験

約1週間のコンクリート養生後、型枠を外して内部鋼製タンクとコンクリートとの間隙に真空試験を行います。この試験はコンクリートのひび割れやタンク屋根部の各ノズルとの間に隙間があると外部からの雨水が侵入し、腐食の要因となるため、その確認の為に行われます。

8. 塗装工程

8. 塗装工程

最終工程として、塗装及び表示版を取り付けてタンクが完成します。塗装は下塗り、中塗り(玉吹付)、仕上げ塗りの3回塗りを行います。
塗装の色や標示のデザインは、お客様のご要望に応じて変える事が可能です。

9. 出荷

9. 出荷

完成されたタンクは、県内でも1台しか無いという大型のフォークリフトにより、工場内でトレーラーに積み込み、設置場所に向け出荷されます。

型式の種類

型式の種類